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    2025.10.03
    【社会福祉学科】授業紹介(加藤先生) 10/3 NEW!
こんにちは社会福祉学科の加藤です。
 
今日は担当するいくつかの授業を紹介します。
 
主な科目は介護福祉士養成の指定科目です。
介護福祉士として介護を要する方々の生活を支えるための知識、技術の修得を目指します。
介護福祉士が支援を展開する生活場面は、一見、何気ない毎日の繰り返しの営みであり、必要とされる知識や技術は容易であると誤解されがちです。
 
しかし、その何気ない毎日の繰り返しの営みに対し、挨拶から支援の際の説明、利用者への提案と意思確認など、支援場面の隅々まで、自立(自律)支援や利用者尊重、心身の状態に応じた介護方法の選択を行き渡らせながら関わりを深め、信頼関係を形成することの難しさは、この現場に身を置いた方ならば想像できるのではないでしょうか。
 
そのため授業では、様々な科目で学ぶ理論や根拠を具体的に活かして、介護を要する人やその家族と接するのか、答案用紙への回答ではなく、受講生が発する言葉、表情、態度に展開できることを目指していきます。
 
学生にとっては、これまでの自分のふるまいを大幅にバージョンアップさせなければならない点で苦戦します。しかし、この時間が介護を要する人とその家族、そして社会との信頼関係を作るために欠かせない重要なプロセスです。
 
そのような点を柱に授業を組み立てています。
 
 
〇学部3年生対象「応用生活支援技術Ⅰ(高齢者)」

いわゆる介護技術です。
    
この授業風景は要介護者がベっドに寝ている状態でシーツ交換をしている様子です。夜間帯や利用者の心身状況が低下しているときに必要とされます。利用者の体の向きを変えながら、シーツを外し新しいシーツを敷く。まだまだ時間はかかっていますが、これまで学んだ知識、技術を応用しながら、利用者への負担を最小限に、支援の効果は最大限に、応用生活支援技術の一つです。
  
〇学部4年生対象「介護過程演習Ⅱ」
 実習と連動した科目です。学生は実習先で担当利用者を決め、個別介護計画を立案、実施、評価までさせていただきます。
 この授業では担当する利用者の個別支援を完成させます。その後実習(22日間)で具体的に実践し、その結果を後期の授業でまとめます。
 近年は紙の用紙に記載せず、教員の手作りではありますがExcelシートを用いたワークシートを活用しています。このワークシートは個別支援計画立案に必要な思考過程を細分化したもので構成されており、毎週の授業で、短文と選択肢を用いてアセスメントを深めます。最終的にはA3サイズの個別支援計画書が完成します。
 そのため授業もパソコン、インターネット接続は必須です。入力状況はリアルタイムで把握でき、適宜助言できます。
 
 
また介護施設に入所する高齢者や障がい者への支援にとどまらず、地域在住の高齢者が集まるカフェに参加し、交流する機会もあります。
参加者の日々の生活の糧になるよう、また学生との交流になるようプログラムを準備して参加しています。
   

〇大学院 博士前期課程対象「介護福祉特論」
 受講生は留学生や社会人経験者など多様です。介護福祉という領域は理論と実践が組み合わさりながら進化する領域であり、欠かせないのが現場の実践の言語化です。
そこで、昨年度の授業では加藤が以前取り組んだ、「佐賀県内の地域共生ステーションに関する調査研究」を素材に、新しい実践の誕生や制度化の位置づけ、実践の全体を把握するための調査手法と調査結果、また調査から研究論文へ発展させるための着眼点や方法、手順など、実践と理論化をつなげるための調査研究の役割などについて授業を行いました。
また、実際に先行研究の調査方法と調査結果の記述から質問紙を再現し、使用されている統計解析の特徴を整理するなど、それぞれの受講生がこれから自分の研究に取り組むうえでの手掛かりとなる内容も盛り込んでいます。
 

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