西九州大学は、創立当初より今日に至るまで健康・福祉の探求を掲げ、教育研究ならびに社会連携事業に取り組んできました。時代の推移とともに社会が多様化し、その後学部教育として、医療、心理、スポーツ、保育ならびに教育などの専門領域を広げて参りました。大学院は修士課程の専攻を大幅に増やすとともに、創立以来念願の博士課程を開設することができました。それにより、本学は、建学以来の教育理念である「あすなろう精神」とともに、これまで培ってきた「健康と福祉」の分野を発展的に継承しつつ、さらに新たな領域を加え、「生活支援を科学し実践する大学」のコンセプトのもと、次のステージに向けて再出発しました。
本学のもう一つの特色は、日本の新しい大学像を先導する大学として、地域を志向する大学への転換を図ったことです。本学は平成25年に「地域大学宣言」を発表し、地域の活性化の中核として発展することを目標に掲げ、地域自治体、地域産業界、ならびに地域社会と連携した教育研究活動を展開しています。本学は、この「宣言」のなかで、「地域に生活する人々への様々なかたちでの支援(生活支援)」を科学し、実践する高等教育機関として歩むことを謳い、一言で表すと「地域に学び、地域とともに歩み、発展する高等教育研究機関」をめざすことを明らかにしています。
さらに、ここでいう地域は世界に開かれた地域を意味しています。本学は、グローバルな視点から地域を俯瞰し、世界と日本をつなぐグローカルな連携活動を展開することをめざしています。その目的は、来るべき新たな社会のなかでグローカルな視点をもって活躍する専門職業人を養成することにあります。地域の人びととともに、地域社会のもつさまざまな課題の解決に取り組み、問題解決の能力を養い、いずれは就業の場となる地域社会を身近な存在としてとらえる主体性を育むことを目標にしています。地域に存立する大学として地域に有為な人材を輩出すべくこのように決意した次第です。
グローカルな視点と課題解決の能力をもつ有為な人材を育成するためには、自国の文化を理解し、同時に多様な文化の存在と価値を理解し、受容する姿勢と視点を涵養する教育が必要です。そのためには大学間の国際交流が不可欠です。学生並びに研究者の交流活動を活発にし、その経験を通して国際的な感覚を身につけていただきたいと思います。本学は数年前より本格的に大学間の交流協定を結び、単位互換制度を取り入れるなど国際交流活動を活発に進めています。関心がある皆さんにはこれらの機会を十分に活用し、卒業後は、国際的視点をもった地域の人材として活躍して欲しいと思います。交流活動を通して世界に羽ばたくきっかけを作り、自分の世界を広げるようにして下さい。
ここ神埼キャンパスは自然と歴史に恵まれ、佐賀平野が一望できる風光明媚なところにあります。一方、佐賀キャンパスは佐賀市内の清水豊かな多布施川沿いにあり、街中にありながら四季の変化を感じ取ることができます。両キャンパスとも、学生中心の大学として新棟が完成し、これらの建物には新たな教育設備を備え、学生の皆さんが快適に学ぶことができる空間があります。
保健、福祉、医療、スポーツ、教育、心理を中心に「生活支援を科学し実践する大学」として飛躍する西九州大学を是非訪れ、楽しい、意義あるキャンパスライフを送ってみて下さい。
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