２０２４年１月元旦、北陸地方を震度7で襲った能登半島地震は、多くの人々の大切な生命・財産を破壊し尽くし、未曽有の甚大な災害をもたらしている。われわれは集落の無惨な廃墟を目の当たりにしている。その惨憺たる情況はおそらく当事者や被災者にしかわからない悲嘆の悲しみ、苦しみであろう。その最悪の情況から立ち上がり復旧していくためには、まだまだ相当の時間がかかるであろう。しかし人間はどんなどん底や逆境に突き落とされようとも、その都度必死になって復活してきた。

このような自然災害は世界的にも全国的にも次々に発生している。が、その復活の機縁は、キーワードでいえば、「皆さんのお蔭です」「人間は助け合わないと」「お互い様」「次は私の番だから」といった「相互扶助・互助・互譲の精神」である。あるいは「地域コミュニティ（仲間意識と連帯感）の再生と創造」ともいえよう。

先日、中国・貴州省・貴州民族大学の何放先生から多分な義援金が届いたと聞いた。学内に設置されている義援金箱に入れてくださいと、浄財を預かったそうだ。早速お礼を申し上げた。何先生は「かつて佐賀に１年間滞在し、佐賀人、日本人に子どもを含め家族が本当にお世話になった。とっても優しくして頂いた。その時にお世話になった感謝のお礼です」「飛んで行きたいけど、身体は中国にあって、ボランティア活動に行けなくてすみません。気持ちだけ、心だけ恩返しがしたかっただけです」と。また「以前、四川省での大地震があった時、たくさんの日本人が復旧作業に来てくれました。その時の恩義へのお返しです」とも、遠慮がちに語ってくれた。

ここでどうしても一筆お礼の言葉を言いたい。心に強く思うことは、「人と人のつながり、心と心の信頼関係は、助ける者は助けられ、与える者は与えられるということ。逆に裏切る者は裏切られ、騙す人は必ずいつかは騙されるという相対的関係」の原則である。この関係性の精神に国家国境民族などの垣根はなく、極めて普遍的な関係性である。「誰かのために、何かのために生きる、他人様の役に立つ。それは必ずいつか自分に返ってくる。」ということの大事さを教えてくれた。謝謝！

国際交流センター長
田中豊治
 

2024年元旦，能登半岛地震以7级的强烈震度袭击了北陆地区，造成了前所未有的重大灾害，摧毁了许多人的宝贵生命和财产。我们亲眼见证了村庄惨不忍睹的废墟。那惨痛的情况，或许只有当事人和受灾者能感受到那份无法言喻的悲伤和痛苦。从这最坏的情况中站起来，恢复所需的时间还很长。然而，无论人类遭遇何种困境或逆境，都会奋力复苏。

这类自然灾害在全球范围内、全国范围内接连不断地发生。但是，复苏的关键在于，“多亏了大家”、“人类需要相互帮助”、“彼此相互”、“下次轮到我了”这样的“互助、互帮、互让精神”。或者可以说是“地区社区（伙伴意识和团结感）的再生和创造”。

前不久，我得知来自中国贵州省贵州民族大学的何放先生捐赠了大量善款。他把善款交给了学校内的捐款箱。我立即表示了感谢。何先生说：“我曾在佐贺住了一年，佐贺人、日本人包括家庭在内对我非常好。我非常感激他们的照顾。我想要回报当时的恩情。”“虽然我很想飞去那里，但身体在中国，无法参加志愿活动，非常抱歉。我只是想要用心灵回报你们。”他还谦虚地说：“之前四川省发生了大地震，许多日本人来帮助我们恢复，这是对那时恩情的回报。”

我必须在此表达我的感谢之情。我深切地感受到，“人与人之间的联系，心与心之间的信任关系，意味着帮助别人就是帮助自己，给予别人就是给予自己。相反，背叛他人的人终将被背叛，欺骗他人的人终将被欺骗。”这是一种原则，无关国家、国界、民族，是极其普遍的关系。“为了某人，为了某事而活，帮助他人，终将回报自己。”这一点的重要性得到了证明。谢谢！

国际交流中心主任
田中豊治