活動日時:令和5年10月11日(水)13:30~14:30
場 所:上峰町おたっしゃ館(大広間)
対 象:上峰町在住の65歳以上の高齢者 33名
活動内容:シニア世代の食育講座(高齢者の低栄養予防)
活動者:西九州大学 健康栄養学科 船元智子先生、船元ゼミ(3年生)5名
主催者:上峰町
今回の食育講座は、上峰町の主催で、高齢者の低栄養予防を目的として開催されました。
西九州大学の船元智子先生を講師として、船元ゼミの3年生5名が講座支援として参加しました。
当初は、8月9日(水)にSATシステム体験も含め予定されていましたが、台風で延期となり、10月11日(水)に開催されたものです。
講座開始を前に参加者がだんだん集まり始めると、早速、学生がアンケートの記入支援をしてくれます。
参加者もわからない事を学生に気軽に聞けるので楽しくスムーズにご参加いただけたようです。
さあ、講座開始です。司会者から船元先生のご紹介と一緒に参加の学生もご紹介いただきました。
よろしくお願いします!
今日の講座の内容は、①シニア世代のからだの特徴 ②低栄養予防の食事 ③お口の話 ④時短クッキングの紹介です。
興味深い内容で、船元先生のわかりやすいお話に、参加者も熱心に聞き入っていらっしゃいました。
シニア世代のからだは、「筋肉量の低下→活動量の低下→食べられない→低栄養」を繰り返す「フレイル・サイクル」になってしまう危険性があり、口腔機能の低下も影響を与えるとのことでした。
また、低栄養とは、「エネルギー(体を動かすガソリン)」と「たんぱく質(筋肉のもとになる)」の不足で、健康な身体を維持するために必要な栄養素が足りない状態ということだそうです。
低栄養のリスクは年齢とともに増加し、肥満やメタボリックシンドロームよりも死亡率が、上がってしまうそうです。怖いですね!
そこで、食生活のチェックが大切!
低栄養予防の食事のコツは4つ
ポイントは、①1日3食 ②そのうち2回は主菜・副菜入り食事 ③たんぱく質を摂る ④いろいろな食品を摂るです。
では、どんな食品を摂ったらよいのでしょうか?昔は30品目と言われましたが、今は10品目だそうです。
船元先生が、覚えやすい合言葉を教えていただきました。
それは「さ・あ・に・ぎ・や・か・(に)・い・た・だ・く」です。これならとても覚えやすそうですね!
船元先生が「「さ」は何でしょう?」と聞かれると、参加者が声を揃えて、「さかな」と答えられます。先生から「正解です」と拍手がでると、次の合言葉にも次々と参加者が答えられます。会場がとても盛り上がりました。
①さーさかな
②あーあぶら
③にーにく
④ぎーぎゅうにゅう
⑤やーやさい
⑥かーかいそう
(に)
⑦いーいも
⑧たーたまご
⑨だーだいず
⑩くーくだもの
10品目のうち、1日7品目以上とることを目標にするとよいとのことでした。
では、さっそく、実際にとれているかどうかを参加者が自分の食生活をチェックシートでチェックします。
学生の皆さんも参加者の間に入って、記入のお手伝いをしました。
最後に、すぐ実行できる低栄養予防の「時短クッキング」のお話がありました。
「電子レンジ」はよく使われる方もおられますが、その他に災害時にも運用できる「パッククッキング」も紹介されました。耐熱素材のポリ袋に材料を全部入れて、湯せんで簡単に調理できるそうです。かぼちゃの煮物の例など簡単にできる方法を紹介いただきました。
お隣の体操教室に参加されていた皆さんも飛び入り参加され、質問も活発にされていました。
低栄養予防に限らず、「さあにぎやか(に)いただく」の10品目は、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維、カルシウムなどが豊富で、「主食」「主菜」「副菜」のバランスのとれた献立づくりに役に立ちそうですね!
船元先生の「皆さん、今日はこの合言葉を覚えて帰ってくださいねー」の言葉かけに参加者もにこやかにうなずいておられました。ご参加いただいた皆さんも笑顔でとても有意義な講座でした。ありがとうございました!