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    2018.06.14
    【社会福祉学科】授業紹介!!「応用生活支援技術Ⅰ(高齢者)」
本学科では介護福祉士国家試験受験資格取得を目指すカリキュラムがあります。
今日はその一部の科目「応用生活支援技術Ⅰ(高齢者)」について紹介します。
科目名に「応用」とついている通り、基本的な介護技術を学んだあと、
対象者の特性に応じた支援を学ぶのが本科目。

現在「高齢者の生活理解」をテーマに5週に渡って取り組みました。
学びの目的は、生活体験の違いや価値観の違いを踏まえたコミュニケーションや
交流の方法を見いだすことにあります。
まずは「百年前の家庭生活※」という書籍から
「家族制度」「年中行事」「食生活」「衣生活」「こどもと学校」などの、いくつかのテーマに
絞り込んで生活体験の内容や価値観への影響について考えました。

次は、実際に書籍や資料だけでは知ることができない、感情や連続性を持つ
一人ひとりのエピソードとしての「生活体験」を知るため、
地域在住の高齢者の皆さんにインタビューを行いました。
インタビューをお願いしたのは、吉野ヶ里町のコミュニティカフェ「すずめカフェ」に
参加の皆さん。一対一でいろんなお話を聞かせていただきました。
戦前・戦中・戦後の大変な時期を子どもとして過ごした皆さん。
兄弟のお世話や農作業の手伝い、物不足の日常、大変な苦労を語ってくれました。

  


インタビューに際して事前に準備したのが、こちらの資料。

図書館に所蔵されている昭和初期頃の暮らしの様子に関する写真資料を中心に集めました。
朝の連続テレビ小説でもモデルとなった「暮らしの手帖」のバックナンバーも多数あり、
その一部も活用しました。
単元の最後にまとめとして、これから出会う利用者の方々との交流や支援の中で、
生活体験や価値観の違い踏まえた支援にはどのような方法が考えられるのか考えました。

学生の意見には
「家族や地域と支えながら生きてきたことを感じた」
「小さい頃から既に役割が決まっており、ひたすら何かに尽くしながら
生きてこられたように感じた。そのため自分の望みや希望はもしかしたら
考える余裕すらなかったのかもしれない。高齢になって介護を受けることになった場合、
何か望みや希望があっても言い出せない方がおられると思う。問いかけを工夫してみたい」
などがあり、貴重な学びの経験だったようです。

インタビューへご協力いただいた皆様、どうもありがとうございました。
 
※百年前の家庭生活「湯澤雍彦・中原順子・奥田都子・佐藤裕紀子著 クレス出版株式会社、平成18年.

 

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